1番を目指さない国
先日、夜の報道番組を見たのですが、特集がとても面白く、印象的でした。
松岡修造さんがレポーターの 「日本元気宣言」 という特集で、福岡県宗像市にある株式会社テムザックが特集されていました。
テムザック社は、「人に役立つロボットをつくる」 という理念を掲げた従業員20名ほどの企業だそうです。
いわゆる中小企業ですが、そこで製造・販売しているロボットは用途が多岐にわたり、高性能で大変、評価が高いそうです。
レスキューロボット、警備ロボット、お留守番ロボット、病院案内ロボットなどなど…。
新米の歯科医用の研修ロボットは、咳をしたり、『痛い!』 といって顔を動かしたりして、本当の人間の動きそっくりでした。
また、介護用ロボットは、介護者、被介護者双方の負担が限りなく少なくなるような知恵が施されていました。
高齢で介護が必要な方にとって、必要不可欠なロボットとして普及していくであろうと思われました。
テムザック社の社長の高本陽一さんは、私と同じ53歳。
奥様は、最近 すい臓癌で他界されたそうです。
奥様をこよなく愛され、奥様の分も一生懸命に生きようと 心に秘めていらっしゃる様子が伝わってきました。
そのテムザック社の仕事が、海外から高く評価され、『わが国に是非、来て欲しい!』 とのオファーが数カ国から来ているそうです。
特にデンマークは、駐日デンマーク大使が、テムザック社まで訪れて企業誘致を熱心にしている様子が紹介されていました。
大使曰く、『高福祉国家であるわが国に、テムザック社の技術は欠かせない。』 と。
すご~い!!
高本社長は、日本で頑張ろうと思っていたそうですが、最近、海外に行くことを決心したそうです。
日本では、高い技術力があっても、縦割り行政の弊害で規制が多く、なかなかスムーズに事が運ばないとのこと。
そして、最終的に決意されたのは…、
先般行なわれた一回目の “事業仕分け” で与党の女性仕分け人が発した一言だったそうです。
『2番じゃ だめなんですか?!』
高本社長は、あの一言を聞いて、『この国は1番を目指さない国なんだ。』 と思ったそうです。
企業経営者は、必死に努力し、より良いもの (サービス) を作り (提供し)、その分野でNo.1を目指すことで、企業が生き残っていけるということを、日々感じているのでしょう。
その感覚は、小さなお店を営む私にもよくわかります。
No.1 を目指して切磋琢磨するからこそ、より高い技術力がつき、高品質の製品ができあがるのでしょう。
デンマークでは、“人 (国民) に役立つロボット (より質の高い行政サービス) を作る (提供する) ” ことを、民間 (テムザック社) と政府が協同して行なおうとしてるわけです。
そういう仕事ができることこそ、人として誇り高く、嬉しい限りであろうことは、想像に難くありません。
『海外でより高い評価を得て、そして、その技術を日本に逆輸入できれば…。』 とおっしゃる高本社長。
日本が誇る素晴らしい技術、素晴らしい技術者・経営者が、海外に流失してしまうことが残念です。
私たちが国民が一人ではできないこと、例えば、テムザック社の介護ロボットを税金を使って各介護施設や病院に常備するとか…、
No.1の技術力を活かして、質が高く、安価な行政サービスを、国民一人一人に提供できるような知恵がないものでしょうか…。
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